しがなさが溢れていく

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【Anthem】色んな意味で“話題”なゲームの感想

MHWのイベントがあるのにも関わらず更新をしない場合、僕は他のゲームに嵌っている場合が多い。2/22の発売以来100時間以上プレイしてしまったAnthemというゲームについて、僕の思うところを書いていこうと思う。

Anthemに100時間も……?と思う人もいるかも知れない。Steamで言うならば評価は恐らく賛否両論またはほぼ不評に位置するような気がするゲームだとおもう。だからといって楽しくないゲームか?と言われるとそんなことはない。現状では人を選ぶゲームだと思うけど、じゃあ何が面白くて何がだめなのか、そんなことを中心に書いていく。

 

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このゲームの概要を知るには十分プレイできたと思う

 

 

コンセプトは素晴らしいゲーム

結論から言ってしまえば、世間的には悪い意味で期待を裏切ったゲーム。しかし、裏切った期待は、しっかりこのゲーム内に落とし込まれている。そこを語らずに評価するのは、ちょっと悲しい。

 

強化骨格を身にまとって荒廃した世界を自由に飛び回る

よくわからないけど地球っぽいところによくわからない強い生物が闊歩していて、そこを人間が頑張って作った強化骨格で飛び回るというのは、 あまりにもベタだが、それだけ魅力的な世界観だ

それを高いレベルで表現しているのが発売前に公開されていた種々のムービーにおけるAnthemであり、一番のこのゲームへの期待だったと思う。

 

世界観の表現には概ね成功している。強化骨格「ジャベリン」を身に纏う存在、フリーランサーは危険な生物が数多く存在する世界を飛び回り、依頼を受け持ち対処する。また、それ以外にメインストーリーとして世界の運命を左右する脅威に対処することにもなる。

なにより、アクション面は非常に楽しい。Anthemの機嫌が良い時(?)であれば、一切の不自由なく強化骨格を動かす事ができる。スキルを含めた多彩な攻撃は迫力と爽快感を兼ね備えたものであり、アクションゲームとしてはかなり評価出来ると思う。

僕はゲーム内で、全ジャベリン中最速を謳うものを使用しているが、高いアクション性が相まって、他のジャベリンを置き去りにすることに快感を覚えたほどだ。

 

そしてなにより、強化骨格がとても格好良い(重要)。全4種類あるジャベリンはどれも異なった性能や独自のモーションを数多く備えている。100時間遊んだ僕はまだ2種類のジャベリンしか扱えていないので、それだけ作り込まれた要素であると思う。

 

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野良で遊んで4種類揃うと気分が良くなる

 

外見パーツや色の組み合わせを変えることで自分専用のジャベリンを作成することが出来るのも非常に嬉しいポイントだ。

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どこかでお会いしたことが……?

 

アクション+シューター+ハクスラ

個性豊かなアクションを持つジャベリンを束ねる要素としてのシューター、そして自由自在なカスタムを可能にしていくハクスラ要素。このゲームのコンセプトに必要であり、そして面白くする要素だと思う。

 

例えば、アクションに振りまくったカスタマイズを行えば、シューターであることを忘れるような格闘攻撃で敵を薙ぎ払うジャベリン無双を遊ぶことが出来る。はたまた、銃の威力を尖らせる構成をすれば、強化骨格を着ていることを忘れるような地味な銃撃戦を遊ぶことも可能だ。

 

やりたいことをするためにハクスラ要素にのめり込んだり、出た装備からやりたいことを決めたり。そういった面白さがこのゲームには感じられる。もちろん、調整の余地はあるにしても、原石としては素晴らしいことは間違いない

 

お祭り寄りのマルチプレイ

4種類のジャベリンがいて、4人のマルチプレイが出来る場合、役割分担のシビアなマルチプレイが想像されると思う。しかし、このゲームはそれをしなかった。むしろ、誰が何を使っていようとも、ド派手な演出と共に敵を薙ぎ倒すマルチプレイが展開される。

 

しばしば言われるタンク、ヒーラー、サポート、アタッカーのような役割分担はほとんど存在せず、全員アタッカーと言わんばかりの味付け。もちろん、サポートやヒールといった要素もあるが、強要されるものではない。そう見るとモンハンに近いものがあり、かなり敷居の低いマルチプレイだ。

それゆえランダムにマッチングしてパーティが組まれる機能が基本となっているゲームシステムになっているのだと思うし、その中で生まれる緩い連携を楽しむことが出来る。もちろんフレンドとパーティを組んで遊ぶことも出来るため、気楽に出来るゲームの一つだと思う。

 

調整不足と無数のバグ

このゲームの問題点を僕の感じたものを中心に書いていこうと思う。

 

難易度と釣り合わないドロップ率

ハクスラ要素に求められるのは、強い敵を倒すとそれだけ強い装備が手に入り、より強い敵と渡り合うことが出来る、というものだ。

しかしAnthemの場合、とても強い敵は用意されているが、それに似合う強い装備が用意されていない。いや、正確には用意されているのかもしれないが、頑張って強い敵を倒しても、それに応える十分なドロップ率が適応されていないのだ。

 

このドロップ率についてを掘り下げていくのであれば、現状ドロップ率と難易度の兼ね合いで、エンドコンテンツの中の最低難易度が主流になってしまっている。最も大きな原因は一番易しい難易度でも最高ランクの装備が排出されることだろう。

また、それ以上の難易度は最高ランクの装備が前提とされる一方で、その排出率が低すぎるため、次の難易度に挑めるプレイヤーがごく少数であることも原因の一つだろう。

結局、程よい難易度の敵を程よく厳選した装備で無双するのが一番ドロップ面でもプレイヤーの精神面でも落ち着く地点になってしまっている

 

プレイヤーを不快にするゲームプレイに関係のない諸問題

このゲームは数多くの不具合を抱えている。モデリングの乱れから始まり、長過ぎるロードやロードの失敗、サーバーからの切断。修正が入ってはいるが、過去の重症なものでいえばイベントが進行不可になるのもすらあった。

 

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首のない僕と首のないフレンド

特にロードが昨今のゲームにしては長く、10回に1回程度は読み込みエラーが発生することは、数を多くこなしたいハクスラにおいて致命的な問題だろう

 

最も印象深かったバグは、接続の安定化を行ったアップデート直後、意気揚々とマルチプレイに赴いた僕に襲いかかった接続エラーだ。まあ、今まで幾度となくエラーに襲われていたため、特に気に留めなかった。それほどにまでに接続エラーと仲良くなれるゲームだ。

 

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愛嬌として受け入れていこう

もちろん、アップデート自体は行われているため、いつか安心してマルチプレイが出来るようになる未来を僕は待ち望んでいる。

 

個人的に気にならなかった点

世間のAnthemの議論で言われている部分について、僕なりにちょっとだけ擁護する形とはなるが、意見を添えておく。

 

エンドコンテンツ不足

これはそもそもAnthemの公式自体が、5月まで3回の大型アップデートを行うと公言していることから、まだ議論すべき要素では無いと思う。

 

特に野良マルチを強く想定しているAnthemでは、マッチングの関係上プレイヤーの足並みが揃っているのが理想的である。そう考えると、アップデートでコンテンツを追加していくというのは、普段ゲームに時間を割くことが出来ない人がコンテンツに乗り遅れることを防ぐ役割があるように思える。

 

他のゲームの話をすることになってしまうが、MHWだって当初は歴戦古龍(5種)で装飾品集めが主流だった。今ではモンスターも難易度も追加され、多くの遊び方を提示するゲームになったのは事実なので、気長に待つべきだろう。

 

単調?

これはエンドコンテンツ不足というのにも重なる部分がある。単調というのは、ミッションの形式が代わり映えしない、ということである。

 

僕は結構世間一般に単調と言われるゲームにのめり込んでしまう部分があるのであまり正確なことが言えないのだが、その単調さを楽しむためのハクスラ要素だと僕は考えている。

どういうことかと言えば、単調作業を繰り返す上で欠かせないのが、効率化とそれに伴う試行錯誤であり、それが周回を前提としたハクスラ系のゲームの面白さの一つだと思うのだ。少し循環論法的になってしまったが、同じ状況を自分の考えた装備でどれだけ上手く対処できるか、を楽しめるのがこの種のゲームの良いところだ。

 

もっと根本的な部分を指摘するなら、どんなにバリエーションのあるミッションを用意したところで、周回プレイヤーにとっては単調だと思うのだ。周回するのであればミッションのバリエーションを全て覚えるのは自然なことだと思う。

むしろ、メインストーリーの時点で既視感のあるミッションが多用されたこのゲームは、エンドコンテンツでやることをそれとなく示してプレイヤーを選別したがっているように感じる。

あくまでも強化骨格を動かす世界観を目的に買った人は、ここまででプレイを止めても大丈夫であると伝えるかのようなものだ。特にストーリーの中盤に挟まれるおよそ時間稼ぎにしか思えない周回プレイを疑似体験させる強制ミッションは、恐らくこのゲームの本当の姿をプレイヤーに伝える、乱暴だが確実な手段だろう

 

結局、このゲームは人を選ぶゲームであったが、その割には大きな売り方をしてしまったのが問題点だと思う。もちろん、開発の姿勢はきっと僕の想像とは逆で、今までハクスラに馴染みの無かった人にもハクスラを楽しんで欲しい、というものだろうけど。そうだとするなら、もう少しストーリーのあるRPGとして楽しめる側面を埋め込んで行くべきだったとは思う。

 

まとめ

 このゲームは、加点方式で採点すれば辛うじて70点に張り付くかもしれないが、減点方式なら30点ぐらいのゲームだ。よくそんなゲームを100時間以上もやったな、と思うかもしれない。でも、この点数がつくということは、僕の中では加点部分が140点あるゲームなのだ。

 

もちろん、僕の好みが大きい。強化骨格は好きだし、荒廃した世界も好きだし、アクション性が大好きで、単調な中に楽しみが生まれるハクスラ要素が好物だ。だから、本当は沢山の人にこのゲームをやって、Anthemみたいな世界観とシステムのゲームが好きだと紹介したい。

だからこそ、あまりにも勿体無い種々の不具合や、広い層のあるプレイヤーへの配慮といった、未完成な部分が悪目立ちしてしまっていると思う。原石としては素晴らしいゲームは、磨かれ方を間違えてしまった。

しかしゲームはソフトである。しかも今の御時世、アップデートで大幅にゲーム性を変えることも出来る。僕はこのゲームに期待している。たとえ下手なアップデートがあったとしても、少なくとも開発が予告している5月のアップデートまでは気長に待とうと思う。

 

今回はここまで。お読みいただきありがとうございました。

 

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