MR100で解禁される割には発売直前のPVでお披露目されていたマガイマガドの特殊個体、怨嗟響めくマガイマガド防具の固有スキルに業鎧【修羅】がある。胴/腕/腰で発動可能であり、疾替えの書の色によって効果が変わるというサンブレイクらしい効果を持つスキルである。
具体的な効果は、朱の時は防御力を犠牲に攻撃力を上昇させ、蒼の時は属性耐性を犠牲に防御力を上昇させる。リスクを伴う火力スキルである。本記事ではその火力上昇幅、リスクの大きさ、防具とセットでスキルの重さを評価していく。
スキル効果
疾替えの書ごとに効果を記載する。
【朱】
物理方面を強化&弱体化する。
- Lv1:攻撃力+15 / 防御力-50
- Lv2:攻撃力+25 / 防御力-75
- Lv3:攻撃力+35 / 防御力-100
Lv1の上昇幅が一番大きいというサンブレイクにありがちな性能。Lv1で+15が発動する、というのはかなり破格で、矢強化や弱点特効に次ぐ程の性能である。
一方で防御力もかなりの大きさで減少する。MR防具の防御力が130前後で5部位装備で合計650、そこに守りの護符・爪により+30されるので680ほどになる。したがって、防御力を元に換算すると
- Lv1:物理被ダメージ1.07倍
- Lv2:物理被ダメージ1.11倍
- Lv3:物理被ダメージ1.15倍
となる。
なお計算式はこちらを参照した。
【蒼】
属性方面を強化&弱体化する。
- Lv1:属性値1.05倍 / 耐性値-10
- Lv2:属性値1.1倍 / 耐性値-25
- Lv3:属性値1.2倍 / 耐性値-50
こちらはLv3が最も効率が高い。小数点以下は切り捨て。注意すべき点として、この属性値への倍率強化は属性攻撃強化スキルの倍率部分以外にはかからないことがある。例えば連撃や災禍転福等で属性値が加算された際は、既に業鎧【修羅】適用済みの属性値に連撃や災禍転福の増分を足す、といった処理になる。したがって、Lv2までは正直なところ弱点特効【属性】Lv1の下位互換と言っても差し支えない。
耐性値は、(耐性値+100)/100属性ダメージを軽減or増幅するに他ならないので、元の耐性値に依存するが、耐性値0を基準にすると、
- Lv1:属性ダメージ1.1倍
- Lv2:属性ダメージ1.25倍
- Lv3:属性ダメージ1.5倍
となる。物理に比べて激しく属性ダメージが増加することがわかる。
ダメージ計算
前提条件
新スキル考察では、その効果を確かめるためにモデルケースに相応しい武器と肉質を設定する必要がある。そこで、この一連の記事ではカガチ弓をティガレックス頭に当てた際のダメージ推移を確認する。つまり、
- 攻撃力:330
- 属性値:27
- 会心率:15%
- 溜め3 連射Lv4, 溜め4 連射Lv5
- 物理肉質55, 属性肉質25
を使っていく。
また、前提条件は以下とする。
- スキル:矢強化Lv3, 弱点特効, 属性強化Lv5発動済み
- アイテム:種粉塵使用, 護符爪所持
- 鉄蟲糸技:剛力の弓がけ、矢強化併用
- ヒトダマドリ:未取得
【朱】
○接撃ビン装着時
○強撃ビン装着時
特にLv1は効果が高く、連撃Lv1に匹敵するほどの上昇幅を見せる。一方で、Lv2以降はダメージの伸びが鈍化し、超会心の方が効果が高くなる。
【蒼】
○接撃ビン装着時
○強撃ビン装着時
元の属性値が低めなこともあるが、ほとんどダメージに反映されない。武器の傀異錬成と属性強化スキルでしか伸びしろが無い、というのも厳しい。
発動防具考察
各防具の性能を参照し、スキルの重さを評価する。
禍鎧・怨 胴
- 発動スキル:業鎧【修羅】Lv1/翔蟲使い Lv2
- スロット:【4】*1+【1】*1
- 代表的な競合固有スキル:狂竜症【蝕】、弱点特効【属性】
スキルスロット共に絶妙に使いにくい構成。翔蟲使いは悪くないスキルではあるものの、剛力の弓がけ矢強化の併用にゲージを使いがちな弓にとっては、受け身用に翔蟲を余らせやすい程度のメリットしかなく、火力にはあまり貢献しない。むしろ業鎧【修羅】の特性上、吹っ飛ぶような攻撃の被弾は推奨されないので噛み合いの悪いスキルである。
競合する固有スキルである弱点特効【属性】のシルバーソル胴と比較すると、防具スキルでもスロット数でも劣る部分があり、業鎧【修羅】を発動させる部位としては弱いと言えるだろう。
禍鎧・怨 腕
- 発動スキル:業鎧【修羅】Lv1/合気 Lv1/逆襲Lv1
- スロット:【3】*1+【2】*1
- 代表的な競合固有スキル:巧撃、弱点特効【属性】、伏魔響命
スロットはそこそこだが、スキルが微妙な構成。合気と逆襲共に弓と噛み合いが悪く、やはり吹っ飛ぶような攻撃には当たりたくない弓にとっては逆襲は運用が難しいスキルだ。
腕防具には競合が多いが、特に注目すべきはナルガクルガ希少種腕防具だろうか。あちらでは巧撃Lv2が発動し、フレーム回避or身躱し矢斬り成立時に攻撃力+15のバフが得られる。奇しくもLv1の【朱】の効果と同等であり、あちらはほぼノーリスクで発動可能。あちらも回避性能と身躱し矢斬りとでは死にスキルになりがちな回避性能ではあるものの、スロットは【2】*2とほぼ同等のため現状であれば巧撃を発動させたい。
禍鎧・怨 腰
- 発動スキル:業鎧【修羅】Lv1/災禍転福Lv1
- スロット:【4】*1+【2】*1+【2】*1
- 代表的な競合固有スキル:弱点特効【属性】
発動スキルこそ控えめだが、スロットが優秀な防具。スキルも控えめではあるが、弓で採用したい固有スキルの1つである狂竜症【蝕み】と組み合わせて無駄にならない災禍転福Lv1を持つ。ただし、状態異常誘発系スキルと組み合わせない場合は死にスキルになっていまう。
競合スキルの弱点特効【属性】に対しても、【蒼】では到底かなわないが【朱】では十分勝負できる強化幅。スロットが優秀であるため、十分強力な防具であるといえる。
総評
【朱】状態の物理方面に対する強化&弱体化はリスク相応の火力が得られるといえる。一方で、【蒼】状態の属性強化は、Lv1と2は弱点特効【属性】の下位互換的な立ち位置で、十分な性能を発揮するLv3では耐性値のマイナスが極端すぎて運用が極めて困難である。
スキルの効率、防具の性能を見ても、腰防具でLv1を発動させて【朱】状態で運用する、というのが無難だろう。もちろんLv1であってもそれなりに被ダメージが増えるので、高難易度クエストでは慎重な運用が求められる。また、鉄蟲糸技の都合上、業鎧【修羅】を運用する際は【朱】に剛力の弓がけ、【蒼】に矢強化がおすすめだ。
今回はここまで。お読みいただきありがとうございました。
質問・要望はこちらから