MHWildsは、MHWやMHRiseのようにMR開放前ということもあってモンスターの数が限られている。そのため、全ての属性に対して十分な武器のレパートリーが無い。そこを埋める形で存在するのがアーティア武器であり、弓ではアンギルバインと呼ばれる弓である。
立ち位置的にはライズの百竜弓に近いが、こちらは性能がランダムで決まる。理論値のような武器は各属性に存在するだろうが、それを揃えるほどの豪運の持ち主はそういないだろう。
すると、理論値無属性vs妥協属性弓のどちらが強いのか?という疑問が湧いてくる。そこで、本記事では弓において矢一本のダメージを1増加させるにはどのぐらいのステータスが必要なのか、をベースに武器のステータスを評価していく。
前提知識・条件
まず、各種計算はどのようにして行うのか、という話は別記事を参考にしてほしい。
弓には溜め段階やモーションごとに威力が設定されている他、ビンを変更すると補正値が変わる。さらに、実際のモンスターに攻撃する場合は攻撃した場所の肉質もまたダメージに影響する。要するに、変動要素が多すぎてとんでもない数字の羅列になってしまう。
そこで本記事では各ビンの溜め3の通常/剛射/剛連射を用いて、矢1本のダメージを1上げるステータスを算出する。本作は小数点までダメージ表示可能だが、1上げておけばどんな表示でも確実に効果を実感できるため、この基準とした。貫通ビンは平均3hitとしたとき、平均値的なダメージが出る1hit目を採用した。
また、会心率は最終ダメージに倍率がかかるため、アンギルバインの初期攻撃力190とやや本筋から外れるが弓の中では最高クラスの基礎攻撃力をもつ護闢虐弓ガルグマクスの250を採用する。そのうえで、力の護符、怪力の種、怪力の粉塵までのバフ(+26)、接撃ビン装着時を基準に算出した。
基礎攻撃力
強撃、接撃、貫通の順で記載。
強撃ビン
接撃ビン
貫通ビン
解説
ダメージ計算式の仕組みからも、体感からも、火力の高い行動で柔らかい肉質を攻撃したほうがダメージは高い。逆に、同じダメージを出すことを考えるなら、より少ない攻撃力でそれを実現できる。
強撃ビンや接撃ビンでは、弱点部位(肉質45~55)に対して基礎攻撃力を10上げれば1ダメージ増加するといえる。貫通ビンでは30~35ほど必要になってしまうが、貫通矢は3hitするため、だいたい似たような傾向だ。
属性値
属性値は貫通とそれ以外の2パターンのみである。
貫通以外のビン
貫通ビン
解説
こちらも基本的な考え方は基礎攻撃力と同じ。属性では弱点部位、第一弱点属性で20~30というのが多い。こう見ると、貫通以外では属性値を80ほど上げると平均して1ダメージ上昇するといえる。貫通は200ほど必要になってしまうが、複数hitすると考えるとそこまで悪い値ではないだろう。
会心率
こちらは前述の条件で、必要な会心率を計算した。クリティカル時にはダメージが1.25倍になるため、これがどのぐらいの割合で発生する必要があるか、みたいな計算をしている。
基礎攻撃力190(+26)
基礎攻撃力250(+26)
解説
最終ダメージに応じて必要な会心率が上下するため、肉質の影響をかなり受ける。概ね20%上げれば1ダメージ上昇すると言えるだろうが、正確な効果を見積もるためには相手取るモンスターも明確にする必要がある。
考察
これまでの計算結果を元にステータス考察をしていく。
アンギルバインの強化
アンギルバインの強化は、1段階あたり
- 基礎攻撃力なら+5
- 属性値なら+30
- 会心率なら+5%
である。上記の考察から、1ダメージ上昇に必要なステータスから、基礎攻撃力を上げるのが最も効率が良い。つまり、基礎攻撃力230/属性値230/会心率5%のアンギルバインを用意するのが良さそうだ。
ガルグマクスvs妥協属性弓
理論値だが無属性アンギルバインは汎用装備として魅力的に見える。理論値無属性のアンギルバインは、基礎攻撃力が230で会心率が5%である。実は、ガルグマクスが基礎攻撃力250で会心率が-15%であり、基礎攻撃力が20高く会心率が20%低い。この記事の調査を元に評価すると、ガルグマクスのほうが+1ダメージ出ることになる。
そのため、実は無属性のアンギルバインを粘る理由はそこまでなく、大人しくガルグマクスを握ったほうが良いように見える。
そこで、最もダメージ効率の悪いアンギルバイン(属性+60、会心+30%)を考える。この武器のステータスは基礎攻撃力190/属性290/会心35%である。ガルグマクスに対して、基礎攻撃力で-5、属性値で+3.625、会心率で+2.5となり、実はガルグマクスに対して有利である。
実際には物理火力を倍率強化する矢強化スキルがあったり、大概のスキルが物理側に振られているため、やはりアンギルバイン側も基礎攻撃力強化が多いほうが良い。また、接撃ビンを使えない属性もあったり、現状歴戦周回のメインが属性の通りが悪いアルシュベルドだったりと細かいことを気にしないのであればガルグマクスで良い、というのは否めない。
武器の評価の指数
ここまでの数値はそもそもの武器の評価をするのにも役立つだろう。例えば、接撃ビン生産武器の比較として、ガルグマクスvsリビオラ(ケマトリス弓)を考えたとき、
- ガルグマクス:攻250/属0/会-15%⇒+25/0/-0.75⇒24.25
- リビオラ:攻220/属150/会+5%⇒+22/1.875/+0.25⇒24.125
となるため、これらならガルグマクスを担いでいったほうが良いだろう。
上位の生産弓は属性値が150~200程度ついていることが多いため、基礎攻撃力+20程度で換算しておけば間違いない。
おわりに
今回はアンギルバインを軸に弓のステータス考察を行った。結論としては、基礎攻撃力を上昇させるのが効率が良いが、選択肢として提示されない限りは属性は無視しないほうが良い、ということがわかった。
本作では、武器と防具でスキルが分断されたことからも、全ての火力スキルを搭載する、というのは現実的ではない。今後追加される武器や防具の性能の判断に、本記事の情報が役立てばなによりである。
今回はここまで。お読みいただきありがとうございました。
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