しがなさが溢れていく

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【MHW】数字で見るマムタロト武器の話

世間一般に言う夏休みは8月いっぱいのことを指すと思う。もちろん地域差だったりそもそも大学生は始まるのが遅いので後ろにずれているとかのご指摘はあるとは思うのだけれど、これは世間一般の話。

夏休みといえば自由研究なんてものが懐かしいが(今もあるのか?)、今思えばどうしようもない題材だったような記憶がないわけでもない。ともすれば、たとえゲームでもちょっと教育的なことをしていれば自由研究になるのでは?という発想が生まれる。個人的に気になっていたこともあり、今回はマムタロトの鑑定武器を題材に、ちょっとした悪ふざけのような、雑談めいた記事を書いていこうと思う。

 

 

MHWにおける鑑定武器

モンハンというゲームは常にランダムに入手できるアイテムが存在してきたゲームだ。物欲センサーという言葉が広く使われてきたゲームの一つとしてモンハンは有名だろう。防具を作るにしても逆鱗や宝玉(とたまにあるなんてことのない素材)が出なかったり、triで導入された護石(当時は鑑定品だった)、そしてMH4で導入された発掘装備など、かなりランダム入手が多いゲームだと思う。

特にtri以降の護石や発掘装備などといった目的となるアイテムの入手の確率が極めて低いのにも関わらず、その性能はかなり高い、という存在は議論の絶えないものであったと言える。

 

そういった系譜の中、MHWでは護石が生産品になったことで理想装備のために延々と作業が要求されることがなくなったと思われた。しかしながら、装飾品が鑑定品になっていたことによって、やはりランダム要素が影響する装備環境であることに変わりはなかった。

さらに解禁されたマムタロトの鑑定武器はかつての発掘武器を彷彿とさせる要素だった。しかも、この鑑定武器は従来の発掘武器やMHWの装飾品と違い、マムタロトを狩ることでしか入手することが出来ないという特徴を持つ。

 

入手がランダムで決まる装備は、大概問題視されがちだが、モンハンにおいては装備が入手できなかったからといってクリアが出来ない訳ではないことには注意したい。つまり、これらのランダム要素は本来、ゲームクリア以上のやりこみを行う人に向けた、エンドコンテンツとしての位置付けにある。従って、確率が絞られているとはいえ、それは仕方のない部分でもある。

そのため、今回議論するのはマムタロト武器の存在の是非ではなく、具体的に入手しようとしたらどれぐらいの時間がかかるのかという点である。かかる時間を考慮すると、果たしてマムタロト武器を求めることはどの程度このゲームをやり込むことになるのか。そしてそれでもちょっとだけある僕の要望を書いていこうと思う。

 

適当にシミュレーションをする

実際にマムタロトで皇金武器を入手できるまで新規データで検証を行いました、というのはちょっとためらいがある。理由としては単純に全部入手するまでやるのかという点やその計測にも別途時間を要するという点がある。そしてなにより、確率が偏ってしまうことも十分考えられるので、正確なデータを求めるなら複数のデータで何度もマムタロト武器をコンプリートし、十分なサンプルを用意する必要があるからだ。

 

そのため、今回はあらかじめわかっている灼熱を帯びた武器や昇華された武器から排出される武器の種類の確率を元に、いくつかの仮定を行いながら計算機シミュレーションを行うことにした(自由研究っぽくなってきた)。

なお、鑑定武器の割合は様々なところで情報が出ているとは思うが、ほぼ直接解析に近い、排出確率を弄るmodが出している値を信頼することにした。

 

www.nexusmods.com

 

https://staticdelivery.nexusmods.com/mods/2531/images/526/526-1555594156-15928243.png

 

 

シミュレーション条件

今回はレア8のガイラ武器と皇金武器が一定の割合揃うまでの確率を求める。簡単のため、以下の仮定を行う。

  • 一度に灼熱を帯びた武器を8つ、昇華された武器を3つの計11の鑑定を行う
  • 武器はレア度が確定した後、一様に一つの種類が選択される
  • 所持している武器と排出される武器に相関はないものとする

※3つ目の条件は物欲センサーが無いと言っているようなもの

 

実際にはレア8ガイラの種類(56種)に比べて皇金武器の種類(95種)が倍近くあるため、同じ割合を揃える場合には皇金武器が揃うことが実質のゴールと見なせる。半分の種類が揃う時、8割の種類が揃う時、全種類が揃う時の3つを終了条件としてシミュレーションを行った。

 

結果

以下に結果を示す。

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半分

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8割

 

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全種類

横軸はクエストのクリア回数(鑑定回数)、縦軸は累積分布関数(CDF)である。累積分布関数を聞き慣れない人もいるかも知れないので、雑に説明する。横軸の値を示した結果がどれぐらいの割合で存在していたのかを少ない順に割合として足し合わせたもので、意味としては横軸以下の値を取る確率を示すものだ。

例えば横軸が100、縦軸が0.5の点をグラフが通っていたとすると、50%の確率で100回で装備が揃う、と読むことが出来る。

 

考察

自由研究でも大事なのは考察である。ということで長々と書いてきたが、本題に突入する。というよりはこれまではシミュレーション以外は調べればすぐに出てくる内容だと思う。

 

どれぐらいでほしい装備が手に入るのか

ほとんどの人にとって、全てのマムタロト武器をコンプリートする必要はない。巷で強いと言われている武器や自分が強いと感じた武器が出れば十分だ。逆にレア8ガイラであっても、皇金武器であってもあまり使われないような武器が存在しているとも言えるだろう。

そんなこともあり、今回は半分を揃えるシミュレーションと8割を揃えるシミュレーションを行った。気持ちとしては半分出れば欲しいのが最低1つは出ていそうだし、8割も出ていれば、だいたい欲しいものは揃っていそうだ。しかし、最悪のケースとして、本当に欲しい武器が最後の1つだった場合として全種類を揃えるシミュレーションも行った。

 

半分が揃うシミュレーションの結果から、25回ほど鑑定すれば1つぐらいはお目当ての武器が手に入ると言えるだろう。金冠に比べてみれば、そこまで劣悪な確率では無いような気がしてくる。運が良い人なら20回に満たない回数で半分の皇金武器を揃えることが出来るらしく、さらに運が良ければこれでマムタロトとお別れ出来る可能性すら秘めていると言える。

また8割が揃うシミュレーションを見ると、56回ほど鑑定するとだいたい欲しい装備が揃い始めていると言えるだろう。武器種ごとに均等に排出されたとすれば、皇金武器のうち5種程度が揃うことを意味しているので、だいたい揃う、と見なしている。

しかし、最悪のケースを考えると200回やっても欲しい武器が手に入らない可能性を秘めているのが完全ランダム入手の怖いところだ。金冠集めで言えば、当時報告スレに張り付いていた僕が目にした、200回ヴァルハザクを狩っても金冠が出なかった人を思い出す。

 

装備を作るためのクエスト回数として妥当か

しかし冷静になってみると、普通に装備を生産するときと比べると要求されるクエスト回数は十分多いことに気がつく。歴戦王防具を作るためにはチケットを5枚要求されるため、5回強力なモンスターを狩猟する必要がある。それに比べて、マムタロトは20回程度は少なくとも要求されることがわかる。

このゲームの称号もまた、50回狩猟が一つの大台(かなりやり込んだ証)として用意されている。つまり、性能は高いとは言え、50回程度こなさなければ安心して入手出来るとは言えないマムタロト武器は、かなりコストの高い武器である。

 

そしてまた、マムタロトはマルチ前提デザインかつ期間限定という点も考慮しなければならない。歴戦王のチケットが比較的少なく設定されているのは恐らくこれらのクエストが期間限定だからだろう。

※MHXの2つ名装備に必要なチケットと比較するとわかりやすい

ソロでもこなせる期間限定クエストが5回で装備を完成させるのに対して、マルチが前提のマムタロトがその倍以上回数を要求してくるというのは、配信機会が多いとはいえ、厳しい条件だと考えることが出来るだろう。また、マムタロトは他の歴戦王に比べてクエスト時間が長期化しやすい点も考慮すべきだ。

 

そう考えると、モンハンを100時間単位でやり込む予定のない人にとっては、マムタロト武器を粘ることよりも、生産武器でクエストをこなし様々なモンスターを楽しんだほうが良い、と言えなくも無い気がする。

例えば、実生活が忙しくてそもそもゲームをコンスタントに出来ないとか、他にも沢山やりたいゲームがある、という人にとって、わざわざ集中した期間を全てマムタロトに割いて武器を粘るという行為は果たして有益だろうか。もちろん、マムタロトのクエスト形式が他のクエストに比べて面白く感じるなら良いと思うけど。

 

逆に、MHWを一番重きを置くゲームとして考えている人は、つべこべ言わずにマムタロト武器を手に入れてしまうべきだろう。集会場を探したりなんなりすることを含めて一回の鑑定に30分程度かかるとすれば、30時間もあれば欲しい装備が手に入るのだから。

その後の十分な時間を持ってTAをするなり、追加される強力モンスターに向けて準備するのが良いと言えるだろう。

 

ちょっとした要望

まあここまでは不満点などはあまり書かずに進めてきたが、僕にも少しぐらい要望があったりする。

散々ランダム入手について言われてきたこのシリーズなので、装飾品もマムタロト武器も出やすくするだけで、確定入手を用意するつもりがないことぐらいはわかる。一方で、鑑定武器がマムタロトを狩ることでしか入手できないのは改善して欲しいと個人的に感じている

 

もちろんマムタロト自体が、集会場を16人で稼働させることによって大きな利益を持つクエストデザインであるため、集客要素として鑑定武器が用意され、期間限定クエストになることは自然なことだと思う。マムタロトのクエスト形式は僕も面白いと思うので実は継続して欲しいと思っている。

 

一方で、多くの人にとってソロプレイでのマムタロトが過酷極まりないこと(主に所要時間)を考慮して欲しいとも思っている。いや、マルチプレイしろよ、と思われるかもしれないが、インターネットはインターネットなので、野良でプレイしようものなら晒しや揉め事に巻きこまれるリスクを僕は考えてしまう。

それこそ身内でやれば良いかもしれないけど、自分以外に3人以上の人を安定して集めるにはそれなりにMHWをやる友人を確保しなければならないことになるし、必ずしもその友人がMHWに対して高いモチベーションを持っているとは限らない。

 

つまり、マムタロト以外にも鑑定武器の入手の機会を用意して欲しいというのが僕の要望だ。もちろん、マムタロト自体の価値がなくなってしまっては元も子もないので、マルチプレイでのマムタロトが最高効率になるようにする必要があるとも思う。

例えば、マムタロト配信期間中の歴戦クエストの鑑定枠に一定確率で鑑定武器が手に入る仕様にするといったもの。または、マムタロト配信期間中のフィールドの痕跡を集めることで専用の歴戦クエストを発生させるといったもの。

こういった方法にすれば、ソロプレイが好きな人やあまりゲームに時間を割けない人でも簡単に鑑定武器を楽しむことが出来るのではないのか、と思う。

 

おわりに

本記事ではマムタロト武器を揃えるために必要なクエスト回数とその評価について書いた。結果から分かる通り、マムタロト武器を揃えていくためには、かなりの回数同じモンスターを狩猟しなければならないことがわかる。

同じモンスターを何度も狩る行為というのは、金冠集めをしたりだとか、タイムアタックをしたりだとか、そういったかなりやり込む気がある人がやることである。しかし、多くの人がマムタロトおよびその武器に関心があることを見るに、確率入手というのは強力なコンテンツであることは間違いない

いざMHWおよびそのDLCであるアイスボーンが終わった時、マムタロトを狩ることが一番多かった、という記憶を持つ人が大多数になってしまうのは、ちょっとだけ寂しい。膨大な数のモンスターを抱えるモンハンというシリーズだからこそ、色々なモンスターを狩る積極的な理由が用意されて欲しいな、と僕は思っている。

 

今回はここまで。お読みいただきありがとうございました。

 

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