MHRise:SBが発売された。MHW:IBでも行われたように、超大型DLCの発売に合わせた武器のバランス調整が実施された。新規要素の追加だけでなく、既存アクションの強化ないしは弱体化が施される。弓という武器は、どちらかといえば(諸説あり)強い方の武器だったため、残念ながら弱体化された部分が多い。
公式サイトの記述を見ると、主に物理方面の溜め補正を減少させ、属性方面の溜め補正を増加させる調整がなされた。MHWプレイヤーからすれば、属性火力にものを言わせたかつての弓が帰ってくるような気がする調整に見えたが、実際のところはどうなのか、を書いて行けたらと思う。
調整内容
前々からお世話になっているこちらのサイト様の検証が完了したとのことなので、結果を引用させていただく(本当にありがとうございます)。
物理
数値は適当なところで丸めているが、おおよその傾向として、主力であった溜め3と溜め4が大幅に弱体化された。溜め3と溜め4の比率が同じぐらいだとしても、物理火力は20%弱低下していると言えるだろう。
属性
属性火力はすべての溜め段階上昇していて、主力の溜め3溜め4に限っても、8%ほど属性火力が向上している。ただし、上昇しても8%というのは、MHRiseの物理の比率の高さを加味すると、弓の弱体化を感じさせる要素である。
直接的な調整内容ではないが影響する要素
スキル〇〇属性強化は、Lv3以上の強化幅がもとの属性値への倍率強化であるため、ライズに比べて効果が上昇する傾向にある。
前作の主力弓であった、百竜弓が25または20の属性値だったが、今作では平均的に35前後、高いものでは50近くに達する。そのため、攻撃力の数字を増やすスキルに対しての優位性が比較的高まるとともに、Lv5の発動が強く推奨されるようになったと言えるだろう。
前提条件
さて、ここからは皆さんお待ちかねの計算パートである。サンブレイクから初めてこのブログを読んでくださった人にはなんのことかと思われるかもしれないが、ここはそういうブログなのだ。
武器の性能
ざっとレア10の武器を眺めて標準的な武器の性能を
- 攻撃力:330
- 属性値:35
- 会心率:0%
とした。自分の使っている武器を知りたい、という人はこの後計算式も紹介するので各自確かめて欲しい。
スキル
スキルをどう載せて行くのか、という方向で議論したいため、矢強化Lv3のみ発動している状況を想定する。ここで追加を考えるスキルは
- 属性強化Lv5
- 弱点特効Lv3
- 超会心
- 属性会心
を考えていく。
その他条件
- 標準的なアイテムポーチに封入されている護符爪の+15
- 怪力の種粉塵の+20
- ビンは接撃と強撃併記
- 剛力の弓がけはありなし併記
- 矢強化(鉄蟲糸技)は今回除外※
※個人的な計測では矢強化は物理1.15、属性1.1のような気がしているが、ダメージのどこにかかる倍率なのかまでは検証していないため。
ダメージ計算式
やはり次のサイト様の計算式を利用させていただく(いつもお世話になっています)。
ダメージの計算式は
- 物理:(モーション値)*(弓溜め補正)*(((武器攻撃力)*(剛力の弓がけ補正)+(護符爪))/100)*(会心補正)*(ビン補正)*(矢強化補正)*(肉質/100)
- 属性:(属性値)*(弓溜め補正)*(肉質/100)
※剛力の弓がけ補正 1.1, 強撃ビン 1.35, 接撃ビン 1.2, 溜め3補正 物1.25/属1.1, 溜め4補正 物1.35/属1.2
※武器攻撃力の最終値の小数部分は八捨九入、最終ダメージは物理と属性をそれぞれ四捨五入したものを合計
モンスターの肉質は物理50属性25(ゴシャハギ頭相当)として計算した。
計算結果
内容に興味がない方は分析部分まで飛ばしてもらっても問題ない。
物理ダメージ
矢タイプによってモーション値が異なる。今回は溜め3をLv4、溜め4をLv5として計算した。
○連射矢
・矢強化のみ
・矢強化+弱点特効Lv3
・矢強化+弱点特効Lv3+超会心Lv3
○拡散矢
・矢強化のみ
・矢強化+弱点特効Lv3
・矢強化+弱点特効Lv3+超会心Lv3
○貫通矢
・矢強化のみ
・矢強化+弱点特効Lv3
・矢強化+弱点特効Lv3+超会心Lv3
属性ダメージ
属性ダメージは矢タイプやレベルに関係なく、1ヒットごとに同じ値である。属性会心スキルレベルをすべて書くのは冗長なため、無し/Lv3/Lv4/Lv5を記載する。
・属性強化
・属性強化Lv5+属性会心Lv3
考察
上記の結果から今作の傾向を解説する。
属性値の優先度
矢強化のみのダメージを見てわかるように、サンブレイクでも弓のダメージソースは物理ダメージのままである。総ダメージ量の20%前後が属性ダメージと考えてもらって問題ないだろう。
スキルに対する増分というと、スキル無しからLv5(属性値+11)への増分は+3ダメージとなる。これは会心率50%において超会心Lv2~3を発動させた程度の効果である。武器の会心率には依存するが、やはり【1】スロットでLvが上昇するスキルとしては強力だろう。
一方で、【2】や【3】スロットを使って属性強化を発動する装飾品が追加されが、これは会心率50%以上の環境では一度ダメージ推移を確認してから導入を考えたほうが良いだろう。
なお、属性会心は超会心と倍率が同じなため、有効度合いは言うまでもないだろう。ただし、【4】スロットでLv2が発動する装飾品が存在していたり、防具スキルとして発動しているものもある。装備状況によっては、発動させる機会があるかもしれない。
本作の属性の立ち位置
これまでの議論から、あくまでも物理ダメージを増加させる方向のスキル構成が優れていることがわかった。しかし、武器の属性値を無視して良いことにはならない。
ダメージ表から、攻撃力330が溜め4で出すダメージは50前後である。一方で、属性値35の溜め4のダメージは11である。単純な計算でも、属性値35は攻撃力72に相当する。
もちろんこれは肉質に依存するところではあるものの、同じ矢タイプ矢レベルの武器を無属性で代替しようとしたら、攻撃力は最低でも+60程度は必要と言えるだろう。本作では一部の属性を除き矢タイプ矢レベルが飽和であり、属性ありでも矢Lv5が使える武器が多い。したがって、基本的には属性ありの弓を運用するのが推奨される。
おわりに
本記事では、ダメージ計算をもとに、サンブレイクにおける弓の属性の考え方を整理してきた。傾向はライズと変わらないものの、弱体化により物理ダメージが減少した今作では、基本的に属性付きの弓を使ったほうが良い、という結論になった。
今回はここまで。お読みいただきありがとうございました。
質問・要望はこちらから